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色のイメージ

上質で手触りの良いシュリンクレザーを使った聖書カバーはノースランドの看板商品です。

でも実物を実際に手に取って見ていないので自分のイメージと合うかどうか不安になります。特に色合い。

そこで色選びの参考に色合いのイメージをお伝えします。

「ライトグレー」聖書の表紙に近い、年齢性別を問わず誰にでも似合う色で一番人気があります。控えめながらおしゃれな色です。

「オーク」グレーがかった濃い目のベージュです。温かみのある落ち着いた上品な色合いです。

「ピンク」発色の良い明るい色で気持ちを明るくしてくれます。問い合わせが多かったためラインナップに加わりました。

「オリーブ」グリーンよりも暗くくすんだ色合い。シックでかっこいいアースカラーです。新色です。

「ブルー」ターコイズブルーより少し青の強い色合いでアクセントになるおしゃれな北欧カラーです。

色は問屋の方で製造中止になったり、不人気で廃版になったりして急に変わることがあります。また新色が追加されることもあるので時々チェックしてみてください。

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私のバッグ

仕事でバッグを作っていても、なかなか自分のバッグは作れませんでした。

が‥‥。遂に 出来ました‼

これは男性用ビジネスバッグのリメイク。中はボロボロになっていましたが、外はしっかりしています。

(before の写真撮るの忘れてました(涙)

持ち手はそのまま生かしつつショルダーバッグに!穴の開いていたところにはイニシャルを彫った革を貼り付けました。

こちらは新品のバッグ。タブレットが入る大きさです。

どちらもお気に入りのバッグになりました。

使うのが楽しみです♪

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革の話

「本革」。

いい響きです。

でも一口に本革と言ってもたくさんの種類があります。

まず何の動物の革か。

牛、豚、羊、馬、鹿、カンガルー、ワニ、ヘビ、サメ...

たいていの「革製品」は牛革を使用しています。 NorthLandで使用しているのもほとんどが牛革です。

でも同じ牛革でも年齢、雄か雌かによって呼び名が変わってきます。

そしてなめし方、仕上げ方法の違いでさらにまったく違う表情になります。

なめし方は主に2種類。

植物のタンニンなめしと薬品のクロームなめし...

なにやら向こうで二人の男性がカバンを撫でて喜んでいます。

「いい色ですね~」

「いやぁ~だいぶ味わいが出てきましたよ。」

そんなことを話してます。

その鞄の革はきっと「タンニンなめし」の革。

使い込むほどに味わいの深まるワイルドでナチュラルな雰囲気。

キズつきやすいけど芯は強い。大切にしているとずっとそばにいてくれる、「不器用な相棒」。

「タンニンなめし」はそんな革になります。

手間と時間をかけて昔ながらの製法で職人がなめします。

一般にヌメ革と言われるのはこの方法でなめした革です。

日光やクリーム、油分によって深い色合いに経年変化するので自分だけのオリジナルに仕上がり、

愛着がわいてきます。

NorthLandのダレスバッグにも使われています。

「いいものを長く使う」革好きな男性に特に人気のある革です。

タンニンなめしのオイルレザー

おや、すぐそばでは新しく買ったバッグに注目が。

「ちょっと、そのバッグ素敵ね~」

「あらそう?安かったの。それに革だけど軽いのよ」

そのバッグの革はきっとクロームなめしの革。

鮮やかな色あい、やわらかくキズや濡れに強く軽量。

クロームなめしは薬品を使うので短期間でなめすことができ、表面がなめらかでソフトな仕上がりになります。

汚れやキズに強いので普段使いにぴったり。

ほとんどの革製品は加工しやすいこのクロームなめしの革で製造されています。

NorthLandの聖書カバーのシュリンクレザー、ミンクルレザーはこのなめし方法です。

経年変化はあまりしないので味わい深く育てる楽しみはありませんが、鮮やかな色合いを長く楽しめます。

「だれからも好かれる優等生」

そんな革です。

クロームなめしのシュリンクレザー。

なめし方で大きく変わる革。

さらにそこから様々な仕上げ方法で異なる表情にします。 スエード、ヌバック、オイルレザー...奥が深いですね。

そんな仕上げ方法についてはまた別の機会にお伝えします。

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0.01mm

革細工に必要な機械。というと、まずはミシン。

手縫いも可能ですが、量産は不可能ですからね。

そしてもう一つ、必ず必要な機械がこれ。

なんの機械か見当がつきません。

鉄の台の上にアームが伸びています。

横から見るとこんな感じ。

これは革漉き機といって革を薄くする機械です。

聖書カバーに使われている革は1,4mmの厚さがあります。


でも本体部品、内側フラップ、ファスナーマチ等をそのままの厚みで作ってしまうと、

ぶ厚くて、ワイルドな(やぼったい)聖書カバーになってしまいます。

ミシンでも縫いにくく、重さも増えます。

そこで革漉き機の出番。

送りローラーとドラム型の刃が回転して革の厚みをスライスするように薄くします。

2枚重ねるところは半分の厚みに、折り返すところはもう少し薄く。

0,01mm単位で厚みの調整が求められます。ゲージで計りながらダイヤルを回して厚みを調整してゆきます。これで聖書カバーの各部品を

それぞれちょうど良い厚みに薄くするとミシンで縫いやすくなり、 エレガントで落ち着いた雰囲気のカバーに仕上がります

一見簡単な革漉き作業。でも革の硬さ、部位によって

同じ厚みに設定していても、厚く仕上がったり薄く仕上がったりします。

刃に入れる向きや角度、力加減も大事。奥が深いです。

漉いた部分を手の感覚で計りながら微調整できるようになったら

一人前です。

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マニュアル車

日本ではほぼ9割がオートマ車。

シフトチェンジをする手間が省け

坂道発進も下がる心配もなし。

でもやっぱり自分でギアチェンジをして

運転している実感を味わいたいというのも事実。

ここブラジルではなんと9割はマニュアル車なんです。

新車も普通車はほぼマニュアル。

運転が好きな人が多いこと。

さすが、アイルトンセナの国ですね。

そんなマニュアル車のシフトカバーを作ってみました。 こんな感じ。

黒 地にスピード感のある赤のステッチ。

かっこいい!

自己満足に浸っています。

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縫い糸

単純なもの。当たり前なもの。

気にしないもの。でも職人にとって糸はとても気を使うもの。

メーカー、色、材質、太さ。その鞄にぴったりな糸を見つけるまで何度も試し縫いを繰り返します。

それから、縫い目の幅、引き糸の強さ、上糸と下糸のバランス。

また調整と試し縫いの繰り返し。

「うん、やっときまった…。」

縫った糸のまっすぐな線を何度もながめて満足感に浸っています。

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裁断

革製品を作るとき一番最初の作業は革の裁断。まずはパーツを揃えます。

昔は型紙を当てて線を引いて、革刀(かわとう)を使って手でカットしていました。

それから注文が増えてくるとより正確に量産できるよう抜き型を使って抜くようになりました。

でも木づちを使って力いっぱい抜き型をたたいて厚い革を抜くのは大変な作業でした。

抜き型

そんな肉体労働の歴史に幕が。

10年ほど前、ついに油圧式クリッカー裁断機が導入されました。

16トンの油圧プレスでばっさりと裁断してくれます。

埼玉県の会社からトラックで北海道まで運ばれて来ました。

1300kgと人が持つにはちょっと重い。

ということでクレーンを使って吊り上げ、工房の中に引き入れました。

これで作業効率がぐんと上がり、鞄、カバーに必要なパーツがあっという間に揃います。

「カンカンカンカン」

工房の片隅で響いていた大きな甲高い音が、

「ウィーン ドスン」

と静かで低い音に変わり

作業中に流れているBGMがよく聞こえるようになりました。

革工房で使用しているいろんな機械、道具。

一般的なものから特殊なものまで。

機会があればまたご紹介します。