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0.01mm。

革細工に必要な機械。

というと、

まずはミシン。

手縫いも可能ですが、量産は不可能ですからね。

そしてもう一つ、

必ず必要な機械がこれ。

なんの機械か見当がつきません。

鉄の台の上にアームが伸びています。

横から見るとこんな感じ。

これは

革漉き機。

と言って

革を薄くする機械です。

聖書カバーに使われている革は1,4mmの厚さがあります。

でも本体部品、内側フラップ、ファスナーマチ等をそのままの厚みで作ってしまうと、

ぶ厚くて、ワイルドな(やぼったい)聖書カバーになってしまいます。

ミシンでも縫いにくく、重さも増えます。

そこで革漉き機の出番。

送りローラーとドラム型の刃が回転して革の厚みをスライスするように

薄くします。

2枚重ねるところは半分の厚みに、

折り返すところはもう少し薄く。

0,01mm単位で厚みの調整が求められます。

ゲージで計りながら

ダイヤルを回して厚みを調整してゆきます。

これで聖書カバーの各部品を

それぞれちょうど良い厚みに薄くすると

ミシンで縫いやすくなり、

エレガントで落ち着いた雰囲気のカバーに仕上がります。

一見簡単な革漉き作業。

でも革の硬さ、部位によって

同じ厚みに設定していても、厚く仕上がったり薄く仕上がったりします。

刃に入れる向きや角度、力加減も大事。

奥が深いです。

漉いた部分を手の感覚で計りながら

微調整できるようになったら

一人前です。

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